ニコチン依存症

ニコチン依存症は、‘ND'とも呼ばれます。

この‘ND'とは、Nicotine Dependence(ニコチンディペンデンス)の略称です。


タバコ等に含まれるニコチンとは、神経に作用する性質をもつ物質の一種です。


ニコチンはタバコを吸うことで肺から煙が進入し、血液に混ざって脳に到達します。

脳に到達したニコチンは、人間の意識的に頭がスッキリしたような感覚や、落ち着くような感じを与えるようです。


実際、ニコチンはタバコを吸った数秒間後に脳に到達するのですが、タバコに含まれるニコチンは神経系内でアセチルコリンという物質に成り代わって働くことになります。


アセチルコリンに似た構造を持つニコチンは、シナプス膜受容体などに結合して神経伝達物質を過剰に放出させるのです。


ニコチンの働きとしてはこの他にシナプス後膜の過剰な興奮も引き起こすもののようで、こうしたことが続くようだとシナプス後膜の受容体の減少やシナプスの神経伝達物質の放出させる力そのものも弱めてしまうことになります。


こういったことでニコチンの補充が行われないとシナプスで行われる神経伝達が上手に行われなくなることになり、ニコチンを吸っていないとイラついたりしてくるニコチン離脱症状などが起こることになります。



こうしてニコチンへの依存症(ND)へ近づいていきます。


現在の禁煙の治療では、通常ですと薬物による治療と平行して行動療法と呼ばれる治療が行われるようです。


禁煙補助薬と呼ばれる薬には、薬局などで手に入るニコチンガムや、医師による処方の必要なニコチンパッチがあります。


これ等の禁煙補助薬は、離脱症状を和らげてくれる働きを持ちます。


行動療法ではタバコの変わりに歯を磨いたりといった生活の形を変えてゆく方法で行われるようです。

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